指定自立支援医療機関(育成医療・更生医療) 顎口腔機能診断医療機関
上下の歯列はそれぞれ上あごの骨(上顎骨)、下あごの骨(下顎骨)の上に並んでいます。上下のあごの骨の成長のバランスが崩れることがあります。たとえば、受け口の患者さん(反対咬合)では下あごの骨が成長しすぎたり(例えばアントニオ猪木)、上あごの骨の成長が少なすぎたりします。逆に、出っ歯の患者さん(上顎前突)には下あごの成長が小さすぎたりすることがあります(アンガールズの山根)。成長期にそれぞれの骨の成長バランスをコントロールすることが必要となります。
また、耳鼻疾患や悪習癖も不正咬合の原因の一つとなりますので、成長期に治していく必要があります。
さらに、乱食い歯(歯列の凸凹・叢生)が予想される場合は歯列の拡大を成長期に行う必要があることがあります。
上あごと下あごのバランスがある程度整っている場合、個々の歯を正しい位置や角度に整列することにより、機能的なかみ合わせ(噛み切り・噛み砕き・きれいな発音・整った口もと・長期の安定性)を作ることができます。
歯を動かした後は、必ず後戻りを防ぐ治療(歯がため)が必要となります。また、成人矯正治療の場合は、歯槽膿漏(歯周病)などのコントロールを他医院と協力して治療する必要が生じます。
また、目立たない矯正治療として、審美ブラケットや歯の裏側につけるリンガルブラケット(舌側矯正)、インビザライン(マウスピース矯正)を行っております。
成長期の治療で説明しましたが、上あごと下あごのバランスが崩れた場合、主に骨の大きさや位置の異常が不正咬合の原因となります。上あごの骨や下あごの骨を手術し、お顔の骨のバランスを整える必要があります。当院では年間40人ほどの患者さんが口腔外科とのチームアプローチで治療をしております(現在までに約340人を治療しています)。
当院の特徴は、コーンビームCT(顎顔面に特化した最新式のCT)を導入しており、また手術の三次元的なシュミレーション(プログラムソフトはベルギーのマテリアライズ社と共同開発をしています)により手術計画を作成しております。