指定自立支援医療機関(育成医療・更生医療) 顎口腔機能診断医療機関
矯正治療は、治療後のメンテナンスが大切です。歯を移動し終わったら完治したと思うのは、とんでもない間違いです。
矯正治療は、マルチブラケット(ブレース)等の装置を使用し、歯を動かして機能的咬合を作る「動的処置」と、次にリテーナーを使用して後戻りを防ぐ、「保定処置」から成り立ちます。
せっかく並んだ歯列も、この保定処置をしっかり行わないと、歯は元の位置や状態に後戻りしてしまいます。特に元の不正咬合がひどかった人や、歯が捻転していたり、舌の嚥下時での突出癖などの異常な癖が残っていたりすると元に戻りやすく、注意が必要です。
せっかくよくなった歯並びが崩れていくのは、この「後戻り」と、さらに「新たな不正咬合の原因の発生」が起こる場合です。
この「新たな不正咬合の原因の発生」とは、口の中での異常な成長発育や加齢による変化と、虫歯や歯周病の進行、歯ぎしりや習慣性の悪い癖、新たな耳鼻疾患の出現などが考えられます。
保定装置は、最低2年間は3か月に1回の管理が必要で、後戻りの要注意期間と考えられます。
その後は年に1~2回程度の定期検診によるメインテナンスをおすすめします。
歯は一生動き続けるものですので、早めに後戻りの防止と不正咬合の再発を防ぎ、いつまでも美しい歯並びを保ち、楽しい会話やおいしい食事を通して、健康を保っていくことが大切です。矯正治療後も、矯正歯科クリニックをホームドクターとしてご活用ください。