指定自立支援医療機関(育成医療・更生医療) 顎口腔機能診断医療機関
「不正咬合」とは、乱ぐい歯、八重歯やうけ口、出っ歯、開咬(上下前歯の間があいている)など、正しく噛み合わせができない歯並びのことです。では、日常の生活で注意したり、予防できることがあるのでしょうか?
不正咬合の原因としては、遺伝的な原因と、環境的な原因が考えられます。うけ口に見られるしゃくれ顔や、逆に極端に下あごが小さな上顎前突の場合は、遺伝的な原因が大きく、親から子へと受け継がれることが多いのです。
日常で注意し、予防することができるのは、環境的(後天的)な原因で起こることについて。それは主に3つの原因と考えられます。1つ目は、前にもこのコラムで取り上げたことですが、よく噛まないで食事をすること。歯を支える歯ぐきの骨が発達せず、デコボコの歯並びになります。楽しく時間をかけてよく噛む食事を心がけましょう。2つ目は悪習癖、つまり悪い癖です。頬杖やうつぶせ寝が習慣になっていたり、片側だけでかみ続けていると顔がゆがんできて、顔面非対称となります。背筋をまっすぐにして、姿勢を正しくしてください。なるべく仰向けで寝るようにして、右も左もバランスよく噛むようにして食事をしてください。また、指しゃぶりやおしゃぶりを4歳以上なのに続けていたり、いつも口を開けていると開咬や出っ歯になります。注意で直ることもありますが、頑固な習癖は専門医に相談してください。3つ目は乳歯のむし歯です。むし歯を放置したり、早期に抜けたままにしておくと、歯がずれたり倒れたりして、永久歯の生える場所がなくなります。また、抜けた側では噛みづらいので、反対側で噛むことになり、2つ目の原因となります。以上3つの原因は、日常で注意することが必要です。お宅のお子さんは大丈夫?