指定自立支援医療機関(育成医療・更生医療) 顎口腔機能診断医療機関
前回は外科的矯正治療についての必要性をご説明しましたが、正しい咬み合せをつくるには時として、調和の取れた顔のバランスをつくることも必要となります。
では調和の取れた顔(美しい顔)とはどのような顔なのでしょうか?美というものは主観的な観点に左右され、またその時代によって、さらには属している社会によっても違いが見られます。では、現代において、あまり左右されない美の基準があるのでしょうか?それは、顔立ちのバランスやハーモニーです。
正面から見た顔について、西洋人や東洋人などの人種に限らず、おおむね次のように考えられています。まず左右の顔の対称性がとれていること(図1)、そして顔の上下方向では、額の髪の生え際からまゆ毛までと、まゆ毛から鼻の下の部分まで、そして鼻の下からアゴの下までの比率がちょうど3分の1ずつであり(図2)、顔の左右方向では、鼻の両脇、眼の両脇、そして眼の外脇からほおの外側までの間隔がほぼ5等分である(図3)といわれています。
当院での外科的矯正治療では、歯の咬み合せを正しくするために上顎や下顎を手術によって動かしますが、骨の位置を動かすと顔立ちも変化しますから、顔のバランスも考慮した手術計画をたてます。みなさんの顔のバランスはどうですか?
このような外科的矯正治療も、口の中からのみの手術が行われ、しかも現在はすべて健康保険で受けられます。専門の矯正歯科医師などに相談してみてください。